リフォームのファンタス
私が生まれ育った家は、古く隙間だらけの田の字型の家。
夏は、昼も夜も家の窓を全開、
冬は、布団の中に入っても息が白く、台所の水はよく凍り、脱衣浴室は外部同然の冷たさ、便所も外で寒くて暗かった。
掘りコタツとストーブで暖をとり、お風呂は薪で沸かし、今と比較すれば相当不便な暮らしだった。
しかし、そんな不便な家には、「ぬくもり」を感じた。

成人する頃、実家はその隙間だらけの古い家を建て替えました。

私は建築の仕事に就いていなかったので、業者主導できれいな家へと変わりしました。
ところが完成した新しい家からは、見た目がきれいになっただけで、「ぬくもり」は感じられなかった。

それから建築の仕事に就き、人が木造住宅で暮らし続ける本質を、幾つもの経験から学び、建て替えた家になくなった「ぬくもり」の意味が分かりました。

そこで暮らし続けた証が、素材の質感を変え趣となり、そこに暮らす家族の身近さが、「ぬくもり」となることを、現代の技術を取り入れながら、提案し続けたい。